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3月29日
今日はスノーシューで歩きながら冬の生態系を勉強するというスケジュールだったのですが、公園奥に入っていくとだんだん吹雪いてきて、あえなくスノーシューは中止、だいぶ強い吹雪なので歩き回ったり動物を見たりもできないと言うことで、引き返すことに。 ところが引き返す途中にぱったりと吹雪が止み、再度公園の奥へ行く方向へ。スノーシューの代わりにもう一度オオカミ探しをしてみようということで、ラマー谷へ。 前の日の記事に、ラマー谷で見えた川霧の写真を載せましたが、あの川霧の下にはラマー川があります。そのラマー川、というかアメリカの多くの川がそうなのですが、外来種の魚が問題になっているそうです。 ラマー川で問題になっているのはブラウントラウトやレイクトラウトで、在来種のノドキリマスと競争が生じています。その問題の中心は魚たちの産卵期の動きで、ノドキリマスは水面近く、浅いところで産卵するのですが、ブラウントラウト、レイクトラウトは川や湖の深いところで産卵します。深いところで産卵をする外来魚はクマやカワウソなどの捕食動物にとって利用しにくく、それゆえ増殖のスピードが速くレイクトラウトを圧倒し、またそれは捕食動物にとっても餌資源の減少ということにもなります。 水中で起こっている外来種問題が、陸生の動物たちにも影響するのです。生態系への意識がしっかりとしているため、アメリカでは水生生物の管理も整っていました。この辺の話は8日目に書こうかな。忘れてなければ。 ラマー谷では今日はオオカミを見られず引き返しまして、帰りがけに少しばかり道端の雪を漕いで、春先の雪にまつわる動物の暮らしの話。 まず観察の手法をば。雪を垂直に掘って雪の層を見ます。見た目ではいまいちわからないので、カードなどで縦に雪を切ってみて、その感触から何の層であるか判断します。結果を言うと上から、雪の層、氷の層、雪の層と構成されてました。
その層構造の利用のされ方はご覧のとおり。説明しなくてもわかりますね。こういう層を作る春先の雪は、エルクやバイソンなど大型の被食動物に不利、オオカミなど体重の軽い捕食動物には(相対的に)有利。あ、書き忘れた、ネズミなど小さな動物は隠れ家になって有利。しかしイタチ、やカワウソなど小型の捕食動物にとっては倒木など雪の積もらないところから進入できる、と。逆に倒木などの陰になるものが少ないと小型の捕食動物にとっては不利になることも。 スティーブ先生は、日本では倒木を片付けるけどそれは生態系にとって良くないと言っていました。僕はフィールドに出ると言うと今まで山しか言ったことが無いので日本が自然倒木をいちいち片付けたりしているイメージは無いのですけど、日本の公園はそうなのでしょうか。
死体を観察していたら観光客のおっちゃんがオオカミ見えるんかいー?と聞いてきた。観光客からは良く聞かれます。後日ハイキング中にあったハイカーに、オオカミ見てきたと言うといいなぁ!と言われました。みんなオオカミ見に来てるんですね。ニューヨークから来たとかかテキサスから来たとか、こんな冬にお疲れ様です。国立公園の収入にオオカミの経済効果はとてつもなくプラスらしいですよ。日本人の現在のオオカミ観じゃこうはならないだろうな。
さて、公園を出るとお昼時です。昼食はカップヌードルとエルクソーセージとバイソンソーセージで簡単に済ませました。カップヌードルは…日本の物の方が断然おいしいです。なんかドッグフード食べてるみたい。ソーセージはかなりspicy。単品で食べるにはちょいと味付けすぎ!と思ったがこれがサンドイッチなんかにすると絶妙だった!
次に外に出て、シカの足(生)を切断して骨髄の勉強。健康な個体の脊髄は脂肪があって白く弾力があり、逆に不健康な個体のものは赤く弾力が無いどころか酷いと液状化。年だったり、重い病気だったり、骨髄の脂肪を消費せざるを得ないほどの飢餓状態だと後者に。やったやった、獣医でやった。全部忘れてたけど。 その他インディアンのプロポーズにはエルクivoryの数で勝負だとか、毛一本からその動物が一年何を食べていたか調べることができる研究の話を。 ロッヂに戻り、フリータイムにはまた川辺を散歩。水切りで遊び、石について説明を色々聞きました。 夕食はパスタだったかな。食後ちょいとリクエストがあったもので、ジャグリングを披露。そのときスティーブ先生「いいですねー。火曜日に小学校で劇をやってもらうんですけどー、丁度いいですねー。」…せっきさんそうゆうことはあらかじめおしえてほしかったな!出演はせっき含め、Uさん、A君、Nさんご一家の子供たち、英語を教わってすら無い子も2人、期間は3日、内容は日本の野生動物を教えること。その晩は英語教育のプロ桑原先生や海外経験多数のIさんに助言を頂きながら、遅くまでUさんと二人で台本を考えて、おやすみなさい…。 |